エントリーシートと企業分析
エントリーシートに記入する内容は、自分の将来的なビジョンや性格、長所や短所などが主です。
そこに企業研究は関係ないように思えるかもしれませんが、実は密接な関係があるのです。
なぜなら、エントリーシートは各企業が独自に用意するものだからです。
用意したということは、求めている答えがあるのです。
答えが何でもいいのなら、わざわざ用意しないでしょう。
シンプルな例でいえば、「海と山のどちらが好きですか?」という設問に対して、望まれている答えを返せる可能性は50%です。
しかし、その企業の業務のほとんどが海に関連するものであれば、望まれている答えは「海が好き」である可能性が高いでしょう。
それを知るのが、企業分析です。
実際にはこのような2択ではなく、形のない答えを返さなければいけないため非常に複雑となるのです。
そのため、分析する項目は多岐に渡ります。
多くの情報を集め、その中から取捨選択をして必要な情報だけを抽出し、それをまとめなくてはいけないのです。
企業研究ノート
企業研究をしたときは、その情報を何らかの形でまとめる必要があります。
そのために用意するべきなのが、企業研究ノートです。
これは、研究の結果集まった情報をまとめておくノートです。
よほどの理由がない限り、就職活動で1社しか応募しないという人はいないでしょう。
通常は、何社、何十社と並行して応募します。
そして、その数だけ企業研究をしていくことになるのです。
しかし、いくつもの企業を調べていくと、徐々に記憶は混乱していきます。
A社の情報なのに、B社のものと思ってしまうことも増えてくるでしょう。
また、すべての企業を一から十まで研究していると、時間がかかりすぎて間に合わなくなってしまいます。
そこで、大切になるのが企業研究ノートです。
これには、各企業の情報を項目別にまとめていきます。
そうすることで、他の企業の情報と勘違いする可能性は少なくなるのです。
また、研究する項目を決めることで、研究にかかる時間は大幅に少なくなります。
それぞれの項目を埋めていくだけでいいので、情報の取捨選択に悩む必要がなくなるのです。
そうすることで、テンポよく分析を進めていくことができるでしょう。
また、ノートを作成することにはほかにもメリットがあります。
例えば、調べた情報を自分なりにまとめて書き写すことで、記憶に残りやすくなります。
分析結果が使われるのはエントリーシートを記入するときや、面接のときです。
それまでの間、忘れにくくなるのです。
また、資料などから必要な情報を抽出するので、非常にコンパクトにまとまります。
持ち歩く際も、手軽に持ち歩けるようになるでしょう。
面接に臨む時も、直前まで読み返すことができます。
余分な情報が必要なくなるため、企業分析がスピーディーに進められます。
企業にアピールするべき点も明確になるので、就職活動も効率的に進められます。
時間や労力を節約できるのです。
情報の種類と集め方
企業研究では、どのような情報を集めればいいのでしょうか?
また、その情報は何を調べたら集まるのでしょうか?
必要な情報の種類と、その集め方を解説します。
必要な情報としては、まず採用情報や募集の条件、どのような人材を求めているかという点です。
その次に調べるべきポイントとして、企業名や代表者名、創業年、企業所在地、連絡先などがあります。
売上高や上場区分、主な業種やサブ業種、主力の商品やビジネスモデル、ターゲット顧客なども重要な情報です。
また、他社とは違う強みなどはその企業がこだわっているポイントであることが多いので、特に注意しましょう。
以外に重要なのが、その企業の社風や将来の展望などです。
社風に合わない人材と思われれば、採用されにくくなります。
また、自身の将来像と会社の将来の展望が大きく離れているようでは、どんなに立派な将来像を掲げていても逆効果になりかねません。
こうした情報は、基礎知識として必ずチェックするべき点です。
これに加えて、仕事の具体的な内容や施設の環境、制度や待遇などもチェックしましょう。
では、このような情報はどこから集めればいいのでしょうか?
企業の情報を集めるのに便利なのが、それぞれの企業のホームページです。
企業理念や変遷などはここでチェックするのが効率的でしょう。
売上高などの会社基盤をチェックするには、会社四季報などが便利です。
会社の情報が詳しく掲載されていて、今期の見通しなども掲載されています。
その企業の将来性などを知るためにも、有効でしょう。
また、企業で配布している紙のパンフレットも意外に見過ごせません。
ホームページなどを観ればいいからと見向きもしない人もいますが、時にはホームページに掲載されていない情報が書かれていることもあるので、機会があればチェックしておきましょう。
まとめ
企業分析は、エントリーシートを作成するために欠かせないものです。
企業によって内容が異なるエントリーシートを作成するには、その企業がどのようなところかをしっかりと調べなければいけないのです。
履歴書は自分の情報を記入するだけですが、エントリーシートは自分の中で企業に気に入ってもらえる部分をアピールするものなのです。
より良いエントリーシートを作成するために、企業分析はしっかりと行いましょう。